その合理性は合理的か?

こんにちは。中園です。

2016年ごろより後藤先生に診てもらうようになり、さらに2018年からドーユーラボで働き始めたことで、合理的思考が身についてきました。

非常にざっくり言うと、ADHDジャイアンの診断を受け止め、コンサータを服用し、メタ認知を鍛えて自身を客観視し、ドーユーラボのオリジナルのドリル学習の講師として、簡単なものですがプログラミングを学んだり教えたりしています。

※コンサータを服用すると、以前書いた通り頭の中が散らかっていることが自覚できて、さらに何が散らかっているのかがよく分かるので、本当に僕に合った良い薬だなと思います。

とにかく、合理的に考える癖がつきました。

仕事をする上で、中間管理職的な立場(当時)で各所へ調整したり指示をもらったりあるいは出したり、業務を遂行するには感情の付け入る隙がなかった為です。

しかし、合理性を求めすぎる事は、良いことだけではありません。

脚色モリモリですが、以下に具体例をあげます。

 

合理的な人間とは

仕事において関係ない話に時間を割くことは合理的でないと思った(というか「この話しても今の仕事に関係ないな…」と自己ツッコミが入るようになった)ので業務中に雑談をする事がほとんどなくなりました。

一見するとそれは、無駄な話がなくなるので合理的なような気がしますが、そうなると、周りが静かになって少しの音も気になり何だか息苦しさを感じるようになりました。

周りもそうだったかもしれません。

またある時は、仕事で必要な業務を外注する時に、以前協力してもらっていた所にまた頼もう、という事になった時、限られた役職・人数でそれを決定しました。

ところが、その外注先とのやり取りが何だかチグハグです。

そこである職員が「そこって、前にお願いしていた時もそんな感じでしたよね」と言いました。

「そうだったのか…!!」って感じです。

そうです。他愛もない雑談の中に重要な言葉があったのですね。

 

ではなぜ、一見して非合理的な「雑談」が必要だったのか?

恐らくですが、「誰にとって合理的か」ということを前提に考えなければならなかったのです。

会社としては、目標に向かって業務を行うはずです。

依頼先の例では、「前にも頼んでいたから話が早いだろう」と合理的に考えたつもりですが、「外注先への依頼」というのは目標ではなく、あくまでも手段なので、頼むことを最短にするのではなく、依頼したい業務を最短で行ってもらう事が重要だったのです。

つまり、合理的に業務を行うのではなく、合理的に目標に到達することが重要なのです。

雑談は当然コミュケーションが取れる上に話題も膨らんで仕事の話に繋がったりしますし、逆に息苦しく人員の入れ替えの激しい職場は、結果として教育や採用にかかるコストも高くなりますし、そう考えると雑談をする事は非常に合理的な仕事だと思います。

まあでもそれは会社の目標や仕事内容にもよると思いますので、あくまでも一例として。

この例は、目的と手段が入れ替わる事がよくない事であるという好例でもありますし、目標を設定して皆で共有する事の重要性も分かりますね。

大雑把な例ですが、家庭において幼い子供が「みてみて〜」と初めて描いた絵を持ってきてくれた時に「もっと高く売れそうな絵を描きなさい」や「私は絵に興味がない」と答えることは、子供の気持ちや将来を考えると、非合理的な回答って感じしますよね。

逆説的ですが、会社や部署、あるいは家庭などの組織単位で合理性を求める時に、個々の感情を予測したり汲み取る事は非常に重要な要素かもしれないです。

と書くのは簡単ですが、実践するのは難しいですよね。人の気持ちなんて分からないですし。

とにかくまあ言わないと分からない、ということはよくあるので、他愛のない会話をしていきましょう。

雑談が苦手なら、会社で働く感情のないマシーンとして何も考えず雑談をしてみましょう(失言の多い人生を送ってきたジャイアンにはこれが難しいんですけどね)。

余談(※同じく脚色あり)

外注先の方とは全てメールでやり取りを重ねていたのですが、前述の通りコミュケーションがどうもうまくいきません。

文章では説明しづらいことや細かいニュアンスが伝わりませんので、何度かこちらから「対面またはTV電話で打ち合わせを」と打診しましたが、全て拒否されます。

曰く、「私は合理的な人間なので」だそうです。

つまり、時間をかけて会ったり、予定を縛られるTV電話よりもメールの方が合理的、ということだそうですが、それだとどうも相互の認識に微妙なズレが生じて、プロジェクトが進むにつれ大ごとになってしまいます。

当然そのようなやり取りを続けていたのでは、余計に時間が掛かる上、移動するよりも却って体力を消耗してしまうので、無理にでも時間を作ってもらっていざ話してみたら、すんなり事が済んだり、「メールではきつい人かと思ったけどビジネスライクなだけで話し易い人だな」というような事はよくあると思います。

この例では、依頼先の方が自身の合理性だけを求めた結果、こちらの仕事が非合理的になってしまったので、お互いにとっての合理的な仕事の進め方を探るのが良かったのかなと思います。

とはいえ、この件に限って言えば、相手は外部の方なので、その人にとっての合理性を求めることは当然だとも思えます。
しかしそれで依頼がキャンセルになってしまっては非合理的です。

その方にとっては、他にも依頼主がいて、こちらだけを優先することは出来ないと思うので、それはまあ、お互い自分の利益を最大に、コストを最小になるように駆け引きをするゲーム理論的なそういうビジネスのテクニックが必要かもしれないです。多分。終わり。

gori

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