ADHDジャイアンがきれいなジャイアン・映画のジャイアンになるには

 

こんにちは。

DYLの中園です(ジャイアン型ADHD)

前回の記事で、依存型ジャイアンにさせないように、怒らずに自分の責任や行動を振り返らせる、という風に書きましたが、そもそもその相手のジャイアンがすぐに怒ってしまって取り付く島がない、ということがよくありますよね。

または、怒られたり嫌な事があっても寝たら忘れたりしていて、一見すると怒りをコントロールして気持ちの切り替えがしっかり出来ているようにみえても、全然怒られた理由を理解していなかったりする事もあります。

それはその場その場で刹那的に生きているだけので、その時は理由を全く考えずすぐに忘却していますが、ふとしたきっかけで突然フラッシュバックのように思い出して急に怒りだしてしまうことがあります。

これは、発端となった出来事や自分の怒りに対して折り合いがついていないまま記憶の奥底に蓋をして綴じ込めているだけなので、何らかのキーワードか状況でぶり返してしまうのです。
※同じ理由で、怖い映像などを観てすぐ寝るのもぶり返してトラウマになるので良くないと思います。

依存型ではない尋常(普通の)ジャイアンでも、怒りのコントロールというのは人生のテーマと言っていいほどの重要な課題なので、きれいなジャイアンや映画のジャイアンのようにスマートに怒りを抑える事が出来たらうれしいですよね。

きれいなジャイアン
ジャイアンが”きれい”になったワケは? |川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム

 

怒りを自覚するだけ

どうするかというと、方法は簡単で、ただ自分の怒りに向き合うだけです。
それだけで、尋常ジャイアンからきれいなジャイアンになれます。

怒りを相手にぶつけたり、心の奥に綴じ込めたりする前に、怒っている自分を自覚して、「なぜ今怒っているのか?」と自問自答してみましょう。

そうすると、単に睡眠不足や空腹だったり、時間がなくてピリピリしていたり、シンプルに室温が暑くて不快なだけだったり、相手の言葉の裏を勝手に読んで誤解してしまっていたり、何なら、自分にも落ち度があるがそれを突っ込まれないように先制攻撃で隠すための怒り(攻撃は最大の防御、またはよく吠える小型犬みたいな)だったり、とにかく、当たり前ですが自分の中から怒りが湧いている事が自覚できます。
本当に当たり前のことなのですが。

なんなら怒っても怒らなくても状況は変わらないという事がほとんどなので、「じゃあ怒ってもしょうがないな。ケセラセラ。」とか思えるようになります。

そうすると、「ごめん、寝不足でイライラして言い方がキツくなっちゃって」とか、相手の言葉に裏があるかどうか確認する余裕が生まれたりとか、自分の落ち度を認めて落とし所を探るとか、または、逆に相手が怒っていることに対し(怒るほどのことか?)と思う余裕が生まれ精神的優位に立てたり、誤解を解くきっかけを掴む事ができます。

相手の感情ってこちらにも移ったりしますが、相手の怒りに対してこちらは毎秒くらい「今の私の怒りはなんなんだ」と考え続けることで、自己のペースを保つ事ができます。

自己のペースを保っていると、相手の言い分が一貫していなかったり、何かすれ違いが起きていたり、という事が分かり始めますし、場合によっては相手も少しずつ落ち着いてくるので、建設的な話し合いができます。

これが子育てしている子ども相手に話しているなら、「怒る」のではなく、きちんと戦略的に「叱る」ということが出来ます。

とは言え、例えば本当に大事な用が控えているのに間に合いそうにない場合などはやっぱりピリピリすると思うので、「早くしなさい!」とだけ言うよりも、きちんと「今日はこういう理由で急いでいて、ちょっと言い方がキツくなっているの自覚しているから、何卒あなたも急いでほしい」とか言えば、問題が解決するかどうかは別として、言われた方もなぜ怒られているのか理由が分かるのでその方がいいと思います。

重要なのは、怒りを抑える努力をするのではなく、自分の怒りに向き合い、自覚することです。

 

Don’t think. Feel!

尋常ジャイアンの場合、怒りを抑えたり、「怒ってると思われないように伝えるにはどうすれば」、などとばっかり考えてしまっている事が多いです。
そのせいで、雑談すらする余裕が無かったことに気付くでしょう。

理論武装

「伝えなきゃ」という意気込みは、伝える内容をあらかじめ盛り込みすぎてしまい、相手にはそれが「怒っているのかな?」といった緊張感として伝わってしまう事があります。

そもそも伝えることを用意することでその情報量が増え、逆に伝わりづらくなったりすることは往々にしてあります。
プレゼンテーションばりに資料を用意していて、一方的な提案であるなら別ですが。

不注意で不用意な発言で失敗を重ねてきた尋常ジャイアンなら、この傾向はあるあるだと思います。

伝え方や内容などを考えるのはとってもいい事ですが、過ぎたるは猶及ばざるが如しで、そこは疎かにしても良いのでその先のコミュニケーションの土台となる「自分の感情」に一瞬だけ向き合うことで、話の内容とベクトルが自分の内面ではなく相手に向くことができるようになります。

自分の土台がしっかり自覚でていきれば、「伝えなきゃ」と考える前にさらっと話をし始めて、そのやり取りの中で伝えたかった事を少しずつ、相手の疑問もその都度汲み取りながら円滑なコミュニケーションが取れるようになります。

これが板についてきたら、もうきれいなジャイアンと名乗っていいでしょう。

今更ですが、きれいなジャイアンの登場って一瞬だけだったのでどんな人格か全く知らないことに気づきました。

あ、でもまた不注意な発言で失敗をしてしまったら、それに蓋をしてしまうのではなく、きちんと誤解を解くためにしっかり冷静にコミュニケーションを取りましょう。

自分自身に出来ることはそれだけです。

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